聞き手:第52青経塾 塾長 遠島正久
遠山塾主インタビュー 心のページ
第52青経塾 塾長 遠島正久
「共有と継承」
遠島:青経塾では、経営理念の確立を目指していますが、その理念を社員さん
と共有し、次世代に継承していくということについてお話を伺えますでしょうか。
塾主:共有について考えるに当たって、何を共有するのかが重要です。例えば物やお金は分配できるので、しっかりと共有できます。しかし精神や想いについては共有できそうで、実は大変に難しい。精神を共有している状態の例として最もわかりやすいのは、宗教ですね。
遠島:経営理念は、思い・精神の共有にあたりますね。
塾主:創業者で「理念は持っていない」という人がいますが、しっかりとした言葉で表されていないだけで必ず持っています。二代目ならば先代に聞くべきです。それを自分自身理解し、自分の言葉で表現できなければ、伝えることができません。会社は、一緒に働いてくれる人たちと同じ方向を向いて行かなくてはなりません。いくら社長に想いがあっても、自分で想っているだけでは伝わらない。だから経営理念は、誰でも理解できるようにわかりやすい言葉で表現すべきです。
遠島:継承についてはどうでしょうか?
塾主:初代と二代目とでは、同じ経営理念でもやり方が違います。リーダーが変わることによって、何に重きを置くか、どうバランスを取るかが違ってくるのです。時代によって社会は変化しています。当然、会社が変化することも必要です。現経営者は、次の世代に何を残すべきかをしっかりと伝えなければいけません。継承するに当たって大事なのは、スクラップ&ビルド、どこを壊し、どこを再構築していくかですが、受け継ぐべきものを明確にしておくことも忘れてはいけません。
共有、継承していく際に、理念だけでは漠然としています。理念といってもただの言葉ですからね。今度は、わかりやすく具体的行動レベルに落とし込んでいくのです。経営理念から行動指針へ、丸太から細い針のように徐々に削り出していくわけです。具体的な行動を示したら習慣化させていかなければなりません。例えば、毎朝朝礼で繰返し繰返し行動アピールと行動指針を全員で唱和する、などということが大事なんです。若い女性社員からベテラン社員までが参加するこの毎日の繰返しが、同じ方向を向く為の仕掛けなのです。継承する為には継承できる環境を作らなくてはいけません。
遠島:塾主の手帳を見させていただきました。社是に始まり、経営方針、中期目標、行動アピール、行動指針と、川下にいくに従い具体的に表現されていました。塾主は、今でも社員さんと共に朝礼で行動指針まで唱和しています。
その事実を目の当たりにし、共有すべき理念への塾主の想いの深さを改めて感じました。
